漏洩まんが祭り

漫画・ゲーム・映画・怪奇の備忘録と虚無の日記

【日記】他人の体で暴飲暴食/「ディスコード」

 ここ数年、情報フォアグラになっている自覚がある。スマホが一時たりとも手放せない。読み放題聴き放題観放題のサブスクが充実したおかげで栄養過多が加速ぎみ。
 情報デブの肝臓は実際のフォアグラと違い一銭にもならず、アウトプットの際に滴り落ちる脂のほうがまだ利用価値がある。こめかみに塗れば頭痛が消え、頭皮に塗れば髪はフサフサ、車のへこみに塗れば傷跡が直るというから驚きだ。万能クリーム「勃起王」。ぜひお買い求めください。

 

 

 Amazon Primeで「ディスコード」観る。

f:id:jackallsasaki:20210706021109j:plain
 母親の死をきっかけに実家へ帰るアニー。だが彼女の姉、いとこが続けて実家で行方不明になってしまう。この家にはなにが潜んでいる…? 刑事とともに調査を進めるアニーだったが、事態はいつしかオカルトな展開に。謎の存在に追い詰められていくアニーだが、彼女がピンチになればなるほど、何故かおっぱいが強調されていく。ひりつく空気! 張りつくタンクトップ! この調子だとラストでおっぱいはどうなってしまうのだろうか…?

 終盤まで事件の全貌がなかなかつかめず、視聴者もアニーとともに五里霧中な状態に置かれてしまう。起きる怪異もまあまあ地味なので、盛り上がってくるのは本当にラスト近くになってから。全貌がわかれば「は~~、なるほどね~~」と感心はするんだけど、そこまでが少々タルい。ファスト映画向けの作品かもしれないが、ファスト映画では徐々に存在感を増していくおっぱいについて触れられることはないだろう。
 いや、ちょっとふざけて書いたけど、展開の1つ1つがクリティカルなネタバレにつながりかねないので非常にレビューしにくい作品なんだな、ということに気づいた。今。冒頭も冒頭のとある描写が、最後の最後に意味を持ってくるところなどはうまいと思いました。視聴してからのネタバレ考察が捗る1作。

【日記】機械仕掛けのジェラシー/『Stardew Valley』

 仕事柄、インタビュー音声を文字に起こすことも多いのだが、何回聞いても自分の声と言うのはマヌケな上にキモいもんである。中学生の頃「ゲーム帝国」をラジオ風に自分で構成しなおしたやつを録音するというクリエイティビティな行為(黒歴史)をやっていた時から「マヌケな上にキモいなあ」と思っていたし。なぜおれは放送委員などやっていたのだろう。昼休みの校内放送のクイズで「ウンチが飛び散ったようなロマサガ2の技は何でしょう?(答え:乱れケツ月花)」が滅茶苦茶怒られた記憶しかない。
 で、今後はMiNiSTUDIO CREATOR US-42Bでバ美声使ってzoomインタビューとかオンライン会議とかやってこうと思います。仮におれがインタビューを受ける側だとして、インタビュアーがバ美声だったら即座にお帰り頂くだろうが、どちらが先にギブアップするかの死合なんよ、これは。もう後戻りはできないのだ。やってやんよ。やってやっかんなあ…

 


 

f:id:jackallsasaki:20210704225051p:plain

 知らん間に『Stardew Valley(スターデューバレー)』のプレイタイムが50時間を超えていた。パッと見で分かる通り『牧場物語』シリーズの丸パク…多大なインスパイアを受けた農場経営シミュレーションだ。
 ドット絵なおかげでPCでも軽く、広~い農場を1マス単位でごちゃごちゃ作り込んでもロード&セーブは快適。クワで耕して農作物を作って、それをジャムやワインに加工して、ヒマな日は釣りしたり鉱山で採掘したり、少しお金が貯まったら家畜小屋建ててニワトリやウシを飼って、生産物をチーズやマヨネーズに加工して、村人と交流して連中が好きなプレゼントを送って…などとやっているとあっという間に1日(ゲーム内の)が過ぎる。セーブは1日の終わりに行うのだが「明日はカボチャ収穫したら畑が空くから新しいタネ買いに行ってあとアイツの誕生日だからプレゼント調達して、海の魚クエストのノルマ達成のため10匹は釣っとかなきゃ」とか予定を立てていると止め時がぜんぜん見つからない。
 あと「キャラクター描写が微妙に黒い」のは賛否両論ポイントかもしれない。村長は白髪の壮年男性なのだが非常にお盛んであり、彼から「パンツを無くしたから探してくれ!」というクエストを受けたあと、主人公の先輩にあたる女牧場主の個室に行くとベッドの脇にパンツが落ちている。あと「ひみつのメモ」というアイテムに「夜の○時、ここの茂みで」と記されており、その時間にその場所に行ってみると、茂みの中から村長と先輩牧場主が慌てて飛び出していく。何やってたんだか。あと村長のクエストは「理由は聞かずにオイルを調達してくれ」とかそんなんばっかりである。村長も先輩牧場主も未婚なので外野がとやかく言うことではないのだが、もうちょい自重してほしい。

【日記】囮怨/「ゴジラvsコング」

  寝苦しいせいか眠りが浅く、睡眠スコア50以下の日々が続く。雨のせいもあってクーラーをつけると寒く、扇風機ぐらいがちょうどいいのだが、扇風機の風は位置的にあんどんの火を消してしまう。ただでさえ油を切らさないように腐心しているのに、こんなことで消えてしまってはたまったものではない。取引先の課長さんに聞いた話だが、上司はあんどんの火が消えた4日後に体中の穴から汁を出して亡くなったとのこと。

 


 

f:id:jackallsasaki:20210704201718j:plain

 「ゴジラvsコング」観てきました。あんなに混んでる映画館も久々だった気がする。

 

 いやもう、100点の出来。昨今ありがちなオタクへの目配せ(わかってますよアピール)だのグロ描写だのを一切排除、対象年齢をかっきり5歳分下げてきたというか。「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」は監督の熱意が歪な方向に暴走した結果、怪しい魅力を放つ作品となったが、今作はストレートな娯楽作だ。
 冒頭から出し惜しみなく、コングもゴジラも出ずっぱり。ビジュアルもハッタリ全開で怪獣がよく動くこと動くこと。対決シーンもボリューム・シチュエーションともに文句なし。個人的には地底世界のモンハン最終章みたいなファンタジー感もワクワクさせられた。
本作は「人間ドラマが薄い」などと評されているようだが、人間ドラマがすべて怪獣を描くために使われているのでそう思うのかもしれない。家族の絆がどうだこうだみたいな展開は一切無い。人間はほぼ全員バカである。話の都合上むりやりバカな行動をさせられているという感じではなく、純粋に根っこの時点でバカなので好感が持てる。
 けっこうなビックリ要素もあるので、ネタバレ踏まないためにも速攻劇場で観たほうがいいタイプのやつだと思われます。よくわからんビックリお化け屋敷みたいなのを「これが○○○○○で~~~すwww」とか言って出してきた○○○○はいい根性してたよな、とか言い合いたいしね。

 あと小栗旬はすごかったとしか言いようがない。個人的に本作で最高の役どころであると同時に、唯一の難点でもあったと思う。本当。

【日記】死神山のスピードランナー/「オシャレになりたい! ピーナッツくん」

 聖火ランナー中継に映るため、適当にメッセージを書いた段ボールを掲げて身を乗り出したところ路肩を走っていたランナーが激突、後続の聖火ランナーたちも次々転倒する大惨事に。予想外に事態が大きくなってしまい慌てて逃げだすも、細身のスーツを着込んだ男たちに拉致され「なぜあんなことをしたのか!」「どうして逃げたんだ!」「油揚げはどこへやったんだ!」「あのメッセージの意味はなんだ!」と連日取り調べを受けている。今にして思えば、今年は聖火ランナー中継はそもそも行われていないのではなかったか。あんなに大勢の聖火ランナーが一斉に走っていたのも妙である。あれは本当に聖火ランナー中継だったのか。「あんなに大きな油揚げをどこに隠したんだ!」見知らぬ男たちは、おれの持っていた段ボールを油揚げだと思っているらしい。一様に細目で吊り目の彼らの頬からは、針金のような髭がぴんと伸びている。

 


 

 それはそれとして7月2日、ナッツの日はVtuber「オシャレになりたい! ピーナッツくん」の誕生日である。ラッパーとしても活動しているピーナッツくんの新譜、「Tele倶楽部」の発売を記念したバーチャルライブ「NUTS TO YOU!」が行われていたので、ピザを片手に宅飲みしながら堪能しておりました。

f:id:jackallsasaki:20210703211814j:plainf:id:jackallsasaki:20210703211830j:plain

f:id:jackallsasaki:20210703211848j:plain

f:id:jackallsasaki:20210703211903j:plain

 この、ほぼ教育テレビにしか見えないビジュアルから繰り出される切れ味鋭いライムが本当にたまらない。「Tele倶楽部」は収録曲のほぼすべてに[Explicit](卑猥な表現あり)の注記があるほど尖っている。

 

 おれはあまりVtuberはあまり詳しくないのだが、ピーナッツくんがレギュラー出演している「ぽんぽこちゃんねる」はよく見ている。ピーナッツくんとその実妹、甲賀流忍者!ぽんぽこの2人がメインの個人勢(企業に属していない)Vtuberで、なおかつ動画メイン、ほぼ毎日投稿という非常に手間のかかる&不利な立ち位置ながら、根強いファンを掴んでいるのがスゴいんである。個人勢は当然ながら企業勢より知名度の点で伸びにくく、動画は実況と比べて編集の手間と必要スキルが段違い、当然ながらほぼ毎日投稿というのもかなりの覚悟がないとやってられないイバラの道だ。

www.youtube.com

 一見、しょ~~~もないネタをしっかり手間暇をかけ、毎回10分前後くらいの限界労働社会人でもなんとか追いかけられる適度な長さに濃縮して提供してくれるその職人性。頭が下がる。

ピーナッツくんの音楽性を語ろうとしたら普通にぽんぽこちゃんねるの良さについて述べてしまったが、まあ彼らのおかげでYoutubeライフがかなり充実しているんであります。

 

【日記】破壊の堕天使/「オッドタクシー」

 「4月になったら心機一転してなんか始めるか!」と思い立ち、何もせぬまま6月も終わったのでビックリしている。労働で連日Zoom会議してるうち、あっという間に時が過ぎた。
 対面でもうまく喋れない人間がwebカメラ越しで話せるわけもなく、Zoom会議には未だ苦手意識が抜けない。最近は誰かに話題を振られたら「でさぁ~ね!」と首を傾げてハリウッドザコシショウの物真似をすることでやり過ごしていたのだが、これを数10分のうちに何度も繰り返していると皆が自分を無視して話を進めてくので大変快適である。最近はバーチャル背景もザコシにして、カメラを天井に向けているのでギャラリービューもザコシしか映っていない。しかめっ面のザコシが常に代理としてそこにいる。そもそも、おれは会議に呼ばれているのだろうか。参加しているのは誰なのか。頭の底から響くのは、誇張し過ぎたマリックが、ちょげちょげちょげちょげと喚く声…

 


 

 それはともかく春アニメは個人的には豊作だった。続編として期待以上の出来だった「ゾンビランドサガR」、原作の地味な回を超絶拡大解釈して仕上げた手腕にただ感心の「ssss.ダイナゼノン」、七面倒くせぇSF設定がクセになる「ゴジラS.P」、どれも良かったけどあえて1位を選ぶならやはり「オッドタクシー」である。完全にノーマークだったオリジナル作品だが、1話ごとに先が気になってしょうがなかった。ジャンルすら迷子気味の展開の読めなさと見事な収束を見せたラストの衝撃は、ここ何年かのアニメでは味わえなかったものだ。

f:id:jackallsasaki:20210701225636j:plain

 舞台は東京。セイウチのタクシー運転手・小戸川はいろんな客を乗せて走る。バズりたい大学生、地下アイドル、お笑いコンビ、訳アリの看護師、アイドルのおっかけ、ヤクザなどなど…。ケモノたちがローテンションな笑いの会話劇を繰り広げる様は「紙兎ロペの出来のいい版」みたいに初見では思えた。声優にやたら吉本芸人が多いことも相まって、概要だけでは1ミリも面白そうに思えない本作だが、その実態は裏社会が大きくかかわるクライム・ミステリーである。

 抜群に面白いのに、ここまで面白さを説明しにくいアニメもあまり無い気がする。ミステリゆえ最終回のドンデン返しもすさまじく、こればっかりはSNSでうっかりネタバレを踏まないうちにとにかく観てくれと言う他ない。初期の数話では「世界設定のいい加減さ」が気になるかもしれないが、それはもうその時点ですでにもう、アレなのである。わりとマジに10年後とかでも「カルト作品」として語り継がれていく傑作だと思っています。

【日記】恋の空手道場/『DAYS GONE』

 フエキのでんぷん糊に砂糖と食紅をまぶした新製品「雑グミ」は空前の大不評、おかげで干され気味だったが執念で上司の裏垢を把握し、パクツイbotで投げ銭を要求するコンプラ欠如を指摘。交渉の末、無事に職場復帰を果たしてめでたし。
 ゴールデンウィークは実に晴れやかな気分でインドア生活を満喫していたが、弟が関東に引っ越してくるというので手伝いをしたりした。いや違うな。おれが新居に着いた時はもう引っ越し終わってたから手伝ってないわ。両親が持ってきた昆布締めとか食べつつ酒飲んでただけだわ。

 

f:id:jackallsasaki:20210514183950j:plain

 一泊し、近場の中華街で朝飯。こんなに人のいない中華街は初めてで「おお!」と思ってしまったが、自粛とか別に単に朝は人が少ないだけなのかもしれぬ。中華粥を食べて帰り、ぽんぽこちゃんねるのVtuber24時間生放送(コーラ一気飲みゲップ早出しダービー等)を見ていたらGWは終わった。休暇中に思いついた新製品、かまぼこと板の間にバネを敷き詰めた「跳ねぼこ」でこの夏は勝負を賭ける。

 


 

f:id:jackallsasaki:20210514190258j:plain

  ダウンロードしてほったらかしだったオープンワールドゾンビゲーム『DAYS GONE』をプレイしはじめる。その辺の素材やスクラップを合成して火炎瓶や包帯といったアイテムを生成、生存者キャンプで請け負った仕事でお金を稼いでバイクを改造…とツボを押さえたつくり。ゾンビ1体1体がわりと強く、『デッドライジング』のような無双ゲーを想像しているとちょっと戸惑うかもしれない。

 クエストの発生密度が低いのであまり自由度は感じられないがストーリーはなかなか見ごたえがある。おれは見たことないが「ウォーキング・デッド」などのゾンビアポカリプス系のドラマはこんな雰囲気なのだろうか。生存者はどいつもこいつも死亡フラグを盛大におっ立てているがなかなか死なない。物語もゲーム展開もかなりじっくり丁寧、悪く言えばスローペースで進むが尻上がりに面白くなってきているのでクリアしたらまた評価が変わるかもしれない。

 

【日記】合コン燃ゆ/『ガールズ&パンツァー最終章』第3話

 「アルコール提供禁止」の報に激昂したジャッカル佐崎さん(依存症)。さすがに自分の意思を表明せねばならぬ時と思い立ち、歌舞伎町でノーマスク路上飲みのオフ会を開くというサークル歌舞伎町奥様査問会~バレたらお仕置きよ~と連絡を取り、人生初のオフ会へと挑む。
 厳重にアルミホイルで前頭葉を守りつつ、一升瓶片手に集合場所へ。他の参加者は20代前半くらいだろうか。それとも年季の入った人生の先輩方か…と思いきや、ビル撤去跡のスペースに集まっているのはグラマーな美女、パツキンのボインちゃん、マブいナオン、ボディコンのチャンネーといった面々。本当にここは路上飲みの会場であろうか。妖艶な目つきで手招きするハクいスケ達を目の前にしたその時、くっきりとした姿ではないけれど、おぼろげながら浮かんできたんです。46という数字が。46…しろ…白…そうか! 持参した上善如水純米「白こうじ」の蓋を開け、周囲にぶち撒ける。甲高い悲鳴と共にしゅうしゅうと音を立てて白煙が立ち上り、美女たちは全裸の中年男性へと姿を変えていく。散り散りになって逃げ出す全裸中年男性たちを視界の端に捉えつつ、咳き込みながら意識を失うジャッカル佐崎さん。彼が目を覚ました頃、街からすでに灯は消えており、静粛と暗闇が周囲を包んでいた。大型ビジョンに映し出される都知事だけが、ただじっと彼を見つめている。やがて力なく立ち上がった影が、青昏く光る地下へと吸い込まれていく。

 


 

f:id:jackallsasaki:20210427231959p:plain

 エバーやらなんやらのアレで話題を持ってかれた気がしなくもないが『ガールズ&パンツァー 最終章』第3話を観た。爆音上映? 轟音上映だかで。予告編の最中にいきなりメガネのネジが弾け飛び、片手でレンズを抑えながらの鑑賞となった。ほぼ桃ちゃんですね。トーナメントの消化っぷりが超人オリンピック並にスムーズなので、いろんな試合を見られてお得感がある。知波単の負け方はちょっとご都合主義な感じもしたが、らしいと言えばらしいのでアリな範囲じゃないですかね。
 おれは戦車はじめミリタリーにはまったく詳しくなく、ガルパンも雰囲気で見ているのだが、それでも夢中になるし爆裂に面白い。ビッグなコンテンツの良いところは、これくらいのライトな付き合い方を受け入れてくれる点だと思う。

f:id:jackallsasaki:20210427232145j:plain

 入場特典でもらったフイルムは、本作で30秒くらいしかなかった「中年男性しか映っていないシーン」でした。レアだろ。