漏洩まんが祭り

漫画・ゲーム・映画・怪奇の備忘録と虚無の日記

【日記】衝撃!! 処刑の街/『スーパーマリオブラザーズ35』

 仕事がゲボ行き詰っているときはカプセルホテルビジネスホテル、漫喫に泊まることで自分を追い込んでいたが、追い込むと言いつつ飲酒等するためたいして能率が上がらなかった。そういう目的では最近使ってなかったが、Go toがあれしてからちょくちょく都内でも外泊している。ホテルや旅館に泊まること自体でテンションが上がるはしゃぎ子供脳。

f:id:jackallsasaki:20201004225358j:plain

 土日は都庁の手前のホテルで一泊した。えへん。真正面から見る都庁。「FPSでロケットランチャー撃ち込むときの視点だな」と思いました。百合子がヘリポートから脱出する前に(略) 吹っ飛ぶ都職員! ヘリを先に撃ち落とすとなぜかミッション失敗!

 


 

f:id:jackallsasaki:20201004225549j:plain

 『スーパーマリオブラザーズ35』が面白い。マリオ35周年を記念した半年間限定配信の無料ソフトで、35人のプレイヤーがマリオで対戦するのである。倒した敵が相手プレイヤーに送り込まれるというぷよぷよ方式で、クリボーならともかくジュゲムやハンマーブロスやクッパが大挙送り込まれると悪ふざけの改造マリオみたいな地獄絵図となる。

 1UPキノコやスターに10コインといった隠しアイテム、ボーナスステージやワープゾーンなどの土管の位置をいかに把握しているかが重要なので、前知識のある中年ゲーマーが有利という、対戦アクションゲームらしからぬ状況になっている。マップの構造を知り尽くしているのだからそりゃ有利だ。反射神経が死滅しているせいで『テトリス99』とかではクソザコ養分でしかなかったおれでも、だいたい2、3回に1回は1位を取れてしまうので楽しくてしょうがない。唯一の欠点はフレンド対戦ができないところくらいだろうか。配信期間終了後にその辺の機能を追加してソフト化されるのかもしれませんね。

【日記】トレーニングを君に/『Juliet』遊人

 I字バランスと言いつつ、せいぜいr字バランスなのは不甲斐ない。ワシが真のI字を見せてやるッ!! とひとり気を吐く中年男性だが、股関節を曲げた時点で限界到達。不格好なh字バランスに甘んじつつ「座ればもっとイケるのに…」と道端でペタリと⊥字バランスを披露するも、そこへ時速260km/hの暴走ロードローラーが襲来。赤黒く遺るi字痕は見事な均衡を描いていた。

 


 

f:id:jackallsasaki:20201003225105j:plain

 kindle unlimitedで遊人『Juliet』読む。遊人、ドスケベ漫画の印象が強すぎるが実はかなり芸風の広い漫画家である。誰か作家論書いてくれないかなあ。
 表紙から淫靡な雰囲気が抜け切れていない本作。莫大な遺産を持つ世間知らずのお嬢様が、財産争いで殺された兄の魂が憑依したネコとともに「動物のなんでも屋さん」を始めるというお話である。2巻くらいまでは動物メインのなかなかハートフルな物語が繰り広げられるのだが、3巻に入ると作者が我慢の限界に来たのか路線変更要請があったのかわからないが、オゲレツ甲子園本戦シードのような『Angel』とほぼ変わらないエッチ漫画へと覚醒。前半で主人公の清楚さ、可憐さが強調されているだけに即落ち下品2コマのような惨状には「ウヒョ~エロエロだぜ~」と喜ぶよりも先に寒々しいものすら感じてしまう。前半の雰囲気のまま完結していれば、動物漫画の知られざる傑作になっていたかもしれない。

【日記】巨乳死すべし/『瞳ちゃんは人見知り』夏海ちょりすけ

 過去20年くらいで最大級のデブ体重を記録している。ベルトがキツいし指輪が抜けにくくなった。夏はあちかったので『リングフィットアドベンチャー』とか完全にサボっていたのと、在宅勤務で朝と昼もしっかりメシ食う時間ができてしまったせいですね。駅前の家系ラーメン屋うめぇ。ホウレンソウがうめぇので増しにしてあと麺固め油濃いめにしてライス(無料)も摂取しちゃうね。
 四十男ダイエットまんが『やせましょう』(小林銅蟲/講談社)はサプリに注射にファスティングと様々なダイエット法にたいあたりしており大変面白いのだが、読んだほうの感想としては「最終的にはライザップだな」に落ち着く。やせるとわかっていても週2回通い、3ヶ月でン十万円はまあまあ考えてしまう。しばらくはオリジナルの痩身法、逆立ちガラナ浣腸ダイエットで頑張る所存であります。
 でも、それがいけなかった。

 


 

f:id:jackallsasaki:20201002235014j:plain

 おれは目つきの悪い女子(二次元)がたいへん好きなので、将来的には「目つきが悪い女子」を4文字くらいで言い表せる概念にしたいと考えているが、それはともかくここ数年くらいでかなり人権を得てきたのではないでしょうか。目つきの悪い女子。

 『瞳ちゃんは人見知り』(夏海ちょりすけ/チャンピオンRED)のヒロインはツリ目三白眼の見事な目つきが悪さであり、かつ高身長、かつ八重歯、かつ筋肉質、かつ大食い、かつ後輩、かつ隣の家というバーゲンセール状態であり、キャラクターとして見れば完璧に近いと思う。

 ただ正直なところ「カレーにハンバーグを乗せればうまい」という嗜好の延長のようにしか思えず、おれが目つきの悪い女子に感じていた「なんか」が無いため、イマイチ乗り切れないというのが素直な感想だった。ひたすら目つきの悪いキャラを愛でたいけど、最初から好感度MAXのチート状態で進めたくはないという想いなんですが、これ我ながらどうなん? キメぇの? 「拙者も目つき悪い女子のことしか考えてござらんブヒヒ」みたいな同好の士がいないので自信ない。瞳ちゃん自身は間違いなくかわいいと思うんですが。

【日記】星空に殺意がひらめくとき…/『SHY』実樹ぶきみ

 社内チャットで「今度○○に行く人~?」みたいな募りがあるとするじゃないですか。で、すでに2人くらいが「行く!」「行きます!」ってすでに返信してた時、多少出遅れた者としては「イクーーーーーーーーー!!」ってレスするしかないじゃないですか。その後2日半、誰もなんも反応しないの。全スルーですよ。これ、おれが悪いんですか?

 あと社内チャットで「〇〇誰か買った?」みたいな雑談があるとするじゃないですか。で、それに対して「買いました!」「僕も!」「私も!」って3人くらいが返信してたらフリにしか見えないし、「やきいも!」ってレスしたくなるじゃないですか。ガン無視ですよ。新人クンたちは『珍遊記』読んでないの? これ、おれが悪いんですか?

 


 

 週刊少年チャンピオン『SHY』1~4巻を読み、こりゃイイねと新刊の5巻も買ってしまった。ええんよこれ。いい……。

f:id:jackallsasaki:20201001225224j:plain

 ヒーローが世界各国にいる時代、日本を代表するヒーローの正体は恥ずかしがり屋の女学生であった! というお話。『ワンパンマン』『ヒロアカ』が存在感を放ちすぎている現在、ヒーロー漫画を描くなら差別化は必須と思われるが、本作は「荒唐無稽」「豪放磊落」とは真逆の繊細さがウリと言える。先の2作やアマプラで放映中の『ザ・ボーイズ』がヒーローの絶対的な強さを描くとともに彼らの持つマイナス面・闇の部分を暴き立てている一方、『SHY』は心の強さこそがヒーローの強さであるという姿勢を終始崩さない。

 登場人物の心情描写は細やかで、「盛ろうと思えば盛れる」部分…例えばヒーローの能力だとかコスチュームの過激さだとか敵の悪辣さだとか、そうした部分もうまいことブレーキを掛けている。ヒーロー漫画としてはかなり独特な雰囲気を持つ、ちょっと類を見ない作品。水彩の味わい。

 

【日記】初めての夜はすごかったです/『Ghost of tsushima』

 とは言え、テレワークから4か月経過しても相変わらずZoom会議は盛り上がらないし慣れないとか、仕事場と家を分けてないからオフという概念が薄れてかえって落ち着かないとかの問題は解決していないのだった。後者はわりと深刻で、スタバでこれ見よがしにワーキングしてる連中の気持ちが少しわかったりした。普段の行動範囲と違う場所で仕事をする、というのは精神のなんかにおいて重要であり、「仕事場ではない場所で仕事をする」というのもケアの一種なのかも知れぬ。
 逆に言えば「出社して労働しない」というのも能率アップにつながるのでは? と盲点に気づき、あえて仕事場に赴いてYoutubeだけ観て定時退社したり、ちくわに釘を詰めたりして過ごしたが特に仕事がはかどる様子は見られなかった。労働、まだまだ謎が多い。

 


 

 ゲームは『Ghost of tsushima』(ゴースト・オブ・ツシマ)をちまちまプレイしている。元寇の頃の対馬を舞台にしたサムライ蒙古スレイヤーなりきり黒澤アクション。

f:id:jackallsasaki:20200901235154j:plain

 おおまかな作りはそれこそよくあるオープンワールドで、あちこちを移動してメインストーリーやサブキャラクター由来のミッションを進めたり、蒐集要素をこなしてスキルやアイテムを解放したり、敵が占拠した拠点をブッ潰したりといったものだが、それを日本丸出しにしただけで新鮮味がスゴいのである。スタッフの本気度もかなりのもので、プレイ前にちょっぴり期待していた「おもしろ勘違いニッポン」とは程遠く、ちょっとしたやり過ぎの美学や微妙なカン違いは見られるものの(障子を開け閉めする速度がシステム的な都合を考慮しても異様に早かったり、神社が参拝させる気皆無な難易度MAXのサスケみたいなアスレチックステージになってたり等)、日本人から見ても違和感はほとんどない。クナイや煙玉、フックロープを駆使して蒙古兵をステルスキルする姿は誉れあるサムライというかニンジャに近いが、主人公は冥人(Ghost)なので仕方ないのである。

 正直な話、本作を遊ぶまで対馬がどの辺にあるのか、どんな形状をしているのか薄ぼんやりとしか知らなかった(日本の地理を桃鉄だけで覚えたため)くらいだが、気軽に旅ができるようになったらぜひ訪れたい地となった。狐を撫でながら各地の温泉に浸かり(思うこと…)存分に弓を射たいものである。

 

【日記】宇宙病人間/『あつまれ どうぶつの森』

 週末だけだから、土日だけ自粛してくれればいいから! 先っちょだけだから! という都の要請をまじめに守りつつもテレワ~クに励む3月だった。もともと家のPCのほうが性能いいし、おれは家だろうが職場だろうが堂々とサボるので効率が落ちることは特になかったが、作業量自体が通常の1.5~2倍くらいあったので普通に死んでおりました。
 久しぶりに外に出ると町の様子は一変していた。歩行者はみなマスクを付けているし、あと肩パッドも付けているしなんなら釘バットも装備している。人心の荒廃極まれり、ほんの少し前まではトイレットペーパーがどうこうと騒いでいたはずなのに「今じゃこんなものケツを拭く紙にもなりゃしねってのによう!」とココカラファインの店頭でトレペをブチ撒けたり、除菌ジェルにミモザやアラザンをあしらって小粋なデザートに仕立てたり、ちくわに釘を詰めたりしてゲラゲラ笑っている。店主の心の叫びを聞きつけたジャッカル佐崎さんが暴漢どもに挑みかかるも袋叩きにあい、ファブリーズを撒き散らしながら回転放尿する最終奥義でその場を凌ぎ切るも店主からはすこぶる不評。「店先をこんなに散らかして! いったい何なんだ君は!」「なんだチミはってか! そうです!(以下略)

 


 

f:id:jackallsasaki:20200331185930j:plain

f:id:jackallsasaki:20200331185949j:plain

f:id:jackallsasaki:20200331190022j:plain

 『あつまれ どうぶつの森』を始める。このシリーズは3カ月以上飽きずにプレイできた試しが無いが、新作が出るたびになんだかんだで買ってしまう。今までは自分の家を家具で飾り付けたりできたのだが、今作では舞台となる無人島全体に家具を置いたり、地形を作り替えたりしていろいろカスタマイズできるのがウリ。『マインクラフト』的な要素を取り入れ、より理想に近い箱庭が作れるようになっている。家具と衣装のバリエーションがアホみたいに増えていてすごい。

 

 『ぶつ森』は生活シミュレーション+コミュニケーションみたいなゲームだが、現実と連動して時間が進むのが大きな特徴。夜になるとお店が閉まったり他の住民が寝てしまったりするので、夜型生活の人間だと誰も出歩いていないまっくらな海辺でタイを釣るくらいしかやることが無い日が続いたりしたが、そういうリアルタイムゆえの理不尽さも含めて楽しむようなユニークさがあった。ただ「不便なのも味だよネ」と開き直らなかったところが偉い。シリーズを重ねるごとにどんどんシステムは快適になり、不快なキャラクター(詐欺師・陰気・セクハラ等)はリストラされていき、その結果『ポケモン』を超える売り上げを誇るビッグタイトルになり申した。流石にござる! お美事にござる!

【日記】嘆きの自宅/『盗撮影手パパラッチ』

 コロナウイルス何するものぞ、どうせ罹るときは罹るんだし手洗いとうがいを済ませたうえでバンバン外出して経済を回そうではないか! くらいは言いたいのだが、こういうことを声高に叫んでいるヤツほど真っ先に感染しそうであり、その場合だいぶカッコ悪い気がするので勇気が出ない。どもあれこれをきっかけに少しでも在宅勤務の導入に意識が向けばいいですね。時代はイット革命。おれは在宅勤務を命じられたら平日昼から晩杯屋でアルコール消毒に励んだりしそうなのですが…。ともかくこの騒動、国民の皆さんにも天皇を中心としている神の国の一員であるとの自覚を持って対処していただきたいですね。大阪は痰ツボ! (AIBOを見て)これ噛むの? ――『森喜朗先生を偲んで』(2020年7月24日)より引用

 


 

f:id:jackallsasaki:20200227191504j:plain

 『盗撮影手パパラッチ』読む。ヤングジャンプ連載作で原作はン先生、作画はSFから麻雀まで何でも描いてしまう柳澤一明。
 「将来はパパラッチになってスクープ写真で大儲けするンゴw」とか言ってた主人公が、ひょんなことから唯一の肉親である兄が殺し屋として活動している写真を撮ってしまう。実の兄、殺しの依頼者、各方面から狙われたり救われたりして大変なことになる主人公。パパラッチとして名を挙げるため兄を売ることができるのか!? というお話。創作物では悪役になりがちなスクープカメラマンの目線からマスコミの矜持を描く、という題材はわりと新鮮。ただ巨悪と対決する第1章がなかなか盛り上がるだけに、雑誌専属のパパラッチとして活動していく以降の章に蛇足感がなくもない(高校野球回の解決のしかたはヒドい。いちカメラマンの権力というか力量を超えている)。まあでも1巻のテンションのまま続けたらパパラッチの仕事は描けなかったろうしなあ。