漏洩まんが祭り

漫画・ゲーム・映画・怪奇の備忘録と虚無の日記

殺人光線銃完成の巻/『ゴジラ』(84年度版)

 自分が出る必要があるのかないのか、よくわからん打ち合わせで45分ほど浪費。ぐったり。相手に貰った名刺の「デジタルマーケター」という肩書、パソコンとかに対して「負ーけたー!」って土下座しているオッサンしか思い浮かばないからむしろデジタルに弱そうだよな、などと考えながらぼんやりしていた。
 …「ワシがデジタルマーケターじゃ!」 今日もチンポを出したる! と気合十分の全裸中年男性は公衆トイレで隣の男性のモノを見つめ、「負ーけたー…」と一言つぶやいて意気消沈したまま連行されていった。(完)

 


 

 『ゴジラ('84)』をひさびさに鑑賞。おれが覚えている限り、もっとも古い「映画館で観た映画」である。確か父と2人で行ったんだっけな。父はわりと特撮が好きだったようで、「昔は『変身忍者嵐』を夢中になって見ていたもんだよ」などと語っていたが、あとで調べてみたら『変身忍者嵐』放映時の父は20歳近かった。もっと夢中になるべきものがあるだろ。

 それはそれとして『ゴジラ('84)』。当時見た時は冒頭のショッキラス(ゴジラに取りついていたフナムシが巨大化したもの)のインパクトが強すぎたせいかそれしか覚えておらず、ゴジラの印象がまるで無い。で、今回観なおしてみたらそれもしょうがねえだろうな~としか言いようのない、地味な映画であった。こりゃガキにはつらいよ。

 めちゃくちゃ雑にまとめてしまうと「つまらない『シン・ゴジラ』」である。リアリティを出そうとしてケレン味をすべて犠牲にしてしまったというか。なんか知らんけどゴジラが復活、劇中では「あのゴジラが!」つって、みんなはもうゴジラのこと知ってるよネという前提で話が進むので置いてけぼり感がある。そりゃ観客はゴジラの事は知ってるだろうけど、リブート作品でそれをやる? 実写パートはとにかく地味で、総理を含めた政治家連中の国をまたいでの駆け引きとか、やりたかったことはわかるけどなあ、って感じ。特撮は悪くない。ゴジラがすぐそこまで来てるのに呑気に運航しているヘリコプターだの新幹線だのが「案の定」な末路を辿ってくれる。ていうかこの世界の都民は全体的にゴジラ舐めすぎ。

 あとはまあ…空飛ぶ掃除機ロボにしか見えない超兵器「スーパーX」とか、誰一人心に残らない登場人物の中で1人気を吐く武田鉄矢の存在感だとか、足を滑らせて死ぬゴジラだとか、「グッバイゴッジラ~、グッバイゴッジラ~、サヨナラ何とかフフ~ン」とかいう脱力する歌詞のエンディングとか、負寄りの見どころはまんさいだったと思います。

 なんだろうなあ。怪獣が現れて、その怪獣の生態をもとに対処法を探していく…という原点回帰を強く意識したような流れなど、見どころがないわけじゃないのだが。特撮の派手さをすべて覆い尽くすレベルで本編が地味であった。