漏洩まんが祭り

漫画・ゲーム・映画・怪奇の備忘録と虚無の日記

堂堂!忠義の男!/『めしにしましょう』小林銅蟲

 例えば、おれが尻にジャガイモを入れる動画で大人気になったとしよう。年収はゆうに5兆を超え、地元で尻芋の先生と呼ばれるようになり、最寄りの千歳烏山も千歳尻芋に改称。『藤子不二雄物語 ハムサラダくん』ばりの自伝漫画「ケツポテトくん」も大ヒット、故郷に錦を飾ったとしよう。そんな感じですっかり名士となったおれが、数年後サトイモを脇に挟んでから捨てる全国的ブームに警鐘を鳴らすようになり、「サトイモを無駄遣いしてはいけません!」と発言したら、これはやっぱり叩かれるのではないかと思うのだ。いや。違う。これ違うな。元に近すぎて例えとしてクソ過ぎるな。要は「サトイモを無駄にするな」という自分の想い自体も裏切れないだろうが、ジャガイモの件を持ち出されたら説得力が薄れるのは当然なので、おれが考えた末の正解は「黙っておく」であり、サトイモ擁護は芋を粗末にしていない人に任せておくのが無難だと思うのだが、無難だから正解かどうかもわからないし、ハムサラダくんに出てきたアメリカ帰りでスポーツカーを乗り回す大金持ちのボンボン漫画家のモデルが誰かもわからない。当時いたのか、あんなの。どちらかと言うと『まんが極道』のキャラだろ。

 


 

 年末は買う漫画が多いです。『めしにしましょう』は大変楽しく読ませてもらったが、1巻出たのは去年でしたね。今年の漫画のような気がしていた。劇中のレシピ、「試したいけど相当がんばらないと試せなさそうだけど試したいし試せるのでは?」という塩梅でハードル高いのですが、4巻の「ファイナルカレー」! これは本当にウマそうだし、レシピに分量が細かく書いてある珍しい回でもある。これは作ってみよう。サフランて高ぇな~。