漏洩まんが祭り

漫画・ゲーム・映画・怪奇の備忘録と虚無の日記

【日記】熔ける海/『Y氏の隣人』吉田ひろゆき

 クリアファイルと手帳をどっさり捨てた。なんでこんなにクリアファイルがあるんだ。燃えるゴミだからいいけど。デキる社会人は手帳を使いこなす! みたいな世迷言に惑わされて買ってしまい、三日坊主で終わった手帳も束になっている。なにか重要なメモが残されていたら嫌だなと中を確かめてみたが「雅楽に達者なピカチュウ『序破急~』」とかカスみたいな文章しかなかったので安心して捨てられる。つうか手帳てスマホの下位互換だしね。スマホがブルーアイズ・ホワイトドラゴンだったら手帳はレッドアイズ・ブラックドラゴンだからね。スマホが平成の三種の神器なら薄型テレビはブラック・マジシャンだし、ロボット掃除機は人造人間サイコ・ショッカーだから。デュエル・スタンバイ! おれはイヤホンがビロビロに絡まったCDウォークマンを伏せてターンエンド!(不燃ゴミ)

 


 

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 kindle unlimitedで『Y氏の隣人』全19巻を読んだ。「名前は知ってるけど読んだことない」の代表的作品の1つな気がする。


 1話完結のオムニバスで、要はいろいろ悩みを抱えた人たちが不思議な道具を手に入れ、いろいろアレした結果生きたり死んだりするという『笑ゥせぇするまん』「週刊ストーリーランド」亜種のようなシリーズです。
 極限までに無駄な線を省いたシンプルな画、極限までに無駄な個性を省かれたシンプルな人々が独特な世界観。はっきり言って中盤以降は話のパターンが異様に狭く、「一生の運を先に使い果たして死ぬ話」「記憶だの欲だの善行だの、無形のものを取り扱う銀行の話」「なんか神様の話」「男親と息子1人の貧乏家庭の話」が延々と繰り返される。たぶん物語のパターンは10種類も無いと思う。
 じゃあつまらないのかと言われるとそんなことはなく、なんとなしにずっと読み続けてしまう。同作者の『イヴの末裔』『幸福ノ學習社』なんかは作風はほとんど変わらないのだが、1話ごとのバリエーションや物語のひねりっぷりはこっちの方がだいぶ面白い。

 

 ちなみにどおくまんプロの『摩訶不思議通販大王』もおんなじテーマの話ですが、取り扱うアイテムが下世話過ぎるのと、日本が不思議アイテムの力で第二次世界大戦に勝利する話が無駄に力入っていてこれはこれで面白いです。