漏洩まんが祭り

漫画・ゲーム・映画・怪奇の備忘録と虚無の日記

天才がタンクでやってくる/『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』

 おれより強い奴に会いに行く…。そう言い残してルール無用のマンガ勝ち抜き大会に出場したものの、才能も覚悟もないため初心者相手にしか優位に立てないジャッカル佐崎さん。作品も誰かしらの劣化コピーに過ぎないため特に見るべき点はなく、そのうちルーキー相手に敗北すると口汚くキレ散らかすようになっていった。しだいに参加者全員から疎まれ始めたジャッカル佐崎さんに、熱い視線を送る者がただ1人。その正体は…エーッ!? 江川達也さん? 闇の大会に江川式マンガ術一本で挑戦するその真意はいったい…? 次回「あッ人間が溶ける! さよなら東京大学物語」にご期待ください。

 


 

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 みんな実写版『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』をちゃんと観たのだろうか? ひょっとしてあのビジュアルだのツイッタ~のスタッフ発言が元の騒動だの、前評判だけで判断していないか!? おれは劇場でこの作品を観た時、エンドロールが流れる中、素直に感動と興奮を覚えていたのだが…。
 冗談としか思えない巨人たち、素人目にも破綻しまくったシナリオ(なんでその場面・状況でうるさくしてんだお前ら?とか)、原作と乖離しまくったキャラ等、ありあまるマイナス材料を考慮しても、なんだかわけのわからない熱量を感じられる作品である。冒頭、不思議と開放感すら感じる「壁の中」の描写、ラストの巨人大暴れっぷりは悪くない。本来の意味でのカルト映画としての要素は十分に兼ね備えていると思うのだが。
 まあおれは後編の『エンド オブ ザ ワールド』は観てないし、あと原作も3巻までしか読んでないけど、この実写版邦画も決してクソとは言い切れない魅力に溢れている。のかな? なんか不安になってきたな。でもマジでおれの心の中では『大日本人』と同じ引き出しに入る佳作、ないしは怪作ではあるのです。