黒部ダムに行ってきまんた。
ダムなんて山ん中クルマ飛ばせば着くだろと思われるかもしれないが、意外に面倒くさいのだ。まず、富山地方鉄道の立山駅に向かう。JR富山駅から1時間少しかかる。次に、ケーブルカーで立山駅(標高475m)から美女平(標高977m)へ。階段状になったケーブルカーは珍しいっちゃ珍しいのだが車両は狭めなのでけっこう混む。美女平からは高原バスに乗り、標高2450メートルの室堂を目指す。えらく曲がりくねった道のりで1時間ほどかかる。室堂からはトンネルトロリーバスに乗って大観峰へ。トロリーバスはパンタグラフが付いた電気で走るバスで、正確には電車に分類されるらしい。このトンネルはやたら難工事だったらしく、映画『黒部の太陽』だの週刊少年ジャンプ掲載の短期連載『破砕帯をぬけ』(弓一人)などにその顛末が描かれている。大観峰からはロープウェイで黒部平に。このロープウェイ、途中に支柱が1本もないという特殊な作りになっている。黒部平からはまだケーブルカーに乗って黒部湖へ。黒部湖に着いたら10分ほど徒歩で進み、ようやく黒部ダムに到着する。立山駅から往復5400円、2時間半ほどかかる。これが山好きはもちろん、変わった乗り物マニアにも人気の立山黒部アルペンルートであります。
ダムに着いたのでダムカレーを食す。黒部湖は抹茶ようかんみたいなグリーンの湖なので、黒部ダムカレーもグリーンカレーだ。
なんでこんな色なのかは知らん。
ダムの放水は虹がかかって綺麗だし、ご当地ゆるキャラの「くろにょん」はいかにも正統派PRキャラだと思うし、室堂で降りて日本で最も高い標高にある「みくりが池温泉」に行ったり硫黄の臭気が立ち込める「地獄谷」を遠くから眺めたりするのも悪くないし、ポケスポットも多い。素直に楽しめた。
あとあちこちの駅で見かけた、『太鼓の達人』のキャラデザの方(富山出身)の手によるマスコットキャラは普通に可愛い。これ、最終的に池乃みくりに人気集中しない?
金曜夜に帰省したのだが、「土曜は朝4時起きネ」という正気とは思えないスケジュールで上記の親戚イベントに付き合わされて疲弊し、『闘将!拉麺男』を読んで寝るだけの盆休みだった。やっぱ面白いな『闘将!』、2巻の時点ですでに明後日の方向にフルスロットルなのがよろしい。個人的に好きなのは芙蓉蟹のエピソードだが、なぜか銀将がいない将棋七鬼衆、わりとイケメンだが実はほとんど活躍してない不憫な傷刻牢犬操、有名なツッコミどころこそないが全てのセリフと展開がスキマなく適当な「番傘三兄弟」の回など、読むたびに新たな発見があるクレイジーコミックである。冗談抜きで、今のゆでたまご先生にリメイクして描いてほしい。