今更ではあるが、この年末年始は帰省を取りやめた。口うるさい親戚連中に取り囲まれ、どんな仕事をしているのか説明させられる羽目になり「だいしゅきホールドを考えたのは自分!」等のホラを吹くこともなく、心穏やかに年末年始を過ごせるのは僥倖である。というか、そんなことを聞いてくる親戚も今時いないのだが。だいたい親戚自体いないしな。さらに言えば実家というものも存在しない。あれはまやかしだ。昔、船乗りはジュゴンだのマナティだのを人魚と見間違えたそうだが、実家もそれと同じで錯覚の一種と言われているのです。(『アクタージュ』原作者・談)
kindle unlimited『こっとん鉄丸』読む。原宿でデザイナーを目指すおしゃれボーイこと鉄丸が、数々のおしゃれライバルたちとのおしゃれバトルに挑み、創意と工夫でおしゃれ勝利していくおしゃれ漫画である。
だったら服飾で勝負だ!
服屋の店頭で「このシャツはまがいものだ、着られないよ」とか主人公が挑発したら「だったらかっこよさで勝負だ~!」と突発的にバトルを挑まれ、観客がおしゃれさをジャッジするという流れは『ミスター味っ子』みたいなグルメバトル漫画そのもの。というか、このテンプレってわりとなんにでも通用するんだなと目からウロコ。
コーヒーの麻袋をジャケットに!
基本的に主人公陣営は「お金がない」等の悪条件からバトルすることになるので、「安い食材でも調理で美味くなる!」のと同じ文脈で「その辺に転がってる素材でもおしゃれな服になる!」みたいな勝負になることが多いです。読んでて「実際にやってみたんかそれ」と突っ込みたくなる頻度はグルメ漫画以上なんだけど、毎回挟まれるおしゃれアドバイスコーナーなど読んでて楽しい小ネタも多く、普通にオススメな1作。衣・食・住のうち、住のほうもこのテンプレで漫画化できそうな気がしますね。
ゲボダサな格好で原宿に行かないようにしよう!