漏洩まんが祭り

漫画・ゲーム・映画・怪奇の備忘録と虚無の日記

はげたかイ号作戦/『砂の器』

 最近はプレステ4の『ボーダーランズ3』(ハクスラ要素のあるFPS)とSwitchの『デモンエクスマキナ』(豊富なカスタマイズを備えたロボットアクション)を進めつつ、『遊戯王デュエルリンクス』(有名トレーディングカードゲームに独自のスピーディさと戦略性を導入した対人戦重視のスマホアプリ)と『ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ』(『ウルトラマン』シリーズに登場する怪獣を愛でることに特化した育成戦略SMLスマホアプリ)も遊んでいるので、休日はなかなか「二級河川」(11月19日に開催される文学フリマ東京で出品予定のサークル誌)に取り掛かる余裕がない。ようやく歯医者(歯、もしくはそれに関連する口内の疾患を取り扱う医師)通いもケリがついたし、休日(一般的な業務や学業を休む日のこと。国が定めたものは祝日という)はもう少し時間(人間の“認識”を成立させるための、もっとも基本的な形式を成すと考えられているもの)をうまく利用(物事の機能、性能をじゅうぶんに発揮させ、自らに役立てること)したい(意思を示す動詞)(日本語の文の終わりに打たれる記号)

 


 

 午前10時の映画祭で『砂の器』を観てきた。監督・野村芳太郎、主演・丹波哲郎と加藤剛、原作・松本清張。

 操車場で撲殺された身元不明の老人。事件を追う丹波刑事は、被害者と加害者らしき2人の「東北弁」「カメダ」というキーワードを手掛かりに、秋田の羽後亀田まで向かうが特に収穫はなかった。その後、被害者が島根の亀嵩(カメダカ)で警官として駐在していた過去があることが判明。
 被害者と加害者が亀嵩について話している以上、2人は顔見知りであり、接点はここにあるはずだ。丹波は亀嵩へ赴くが、人格高潔で模範的な警官だった彼は恨みを買うような人物ではないことがわかった。ではなぜ、彼は殺されなくてはならなかったのか? 丹波は金沢、伊勢、大阪とぶらり諸国漫遊の傍ら捜査を進めるが…。

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 真犯人については冒頭20分でだいたい察せられるようになっている。後年のテレビドラマ版では真犯人が主役になっているほどで(演・中居正広)、映画版でももう1人の主人公的な立場なのだが、彼のふだんの振る舞いはどう見ても調子こいたクソ人間である。ラスト40分、壮大なオーケストラとともに真犯人の生い立ちが延々と描かれるのには困惑するが、このテーマ曲自体はすばらしい。真犯人の動機はまったくもって理不尽かつ身勝手なものだが、この回想パートwith組曲「宿命」を観終えたあとは、それが感覚で理解できる。ような気がする。ラスト、本当の「ラスト5秒間」の音響も凄い。
 ツッコミどころは大量にあるし、構成も優れているとはまったく思わないのだが、子役も含めたキャストの熱演と音楽は本当に良い。ちなみに、原作小説にあった連続殺人や超音波によるトリックといった要素は映画版では省略されているようだ。超音波て。