漏洩まんが祭り

漫画・ゲーム・映画・怪奇の備忘録と虚無の日記

恋してトロロンチ/『名探偵ピカチュウ』

 「不眠症の解消には日光を浴びること」というなんかのアドバイスを得たジャッカル佐崎さんはここ数日の灼熱列島を最大限活用、できるだけ昼間のお散歩を敢行することで肌は小麦色に焼けビタミンDはドバドバと生成されメラトニンもなかなかイイ感じになり、わりとぐっすり眠れるようになった。あと筋肉も付いたし性欲も倍増し女子にもモテモテ、「まったく簡単だ」などとひとりごちていたところをメンヘラに刺され「好きで好きでしょうがなかった」との述懐を耳にしつつ息を引き取ったという。

 


 

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 『ゴジラ キングオブモンスターズ』も近々公開されるし、その前に日本を代表するもう1匹のモンスターを観とかなければなんねぇと思ったので『名探偵ピカチュウ』を観てきました。結論から言うと映画としてはふつうだけど「ポケモンの映画」としては満点な内容でした。ピカチュウが素直に可愛い。よく流れてくる画像の「しわくちゃ」だったり「オッサン顔」だったりする奴は、逆に奇跡の1枚としか言えない。ピカチュウ以外のポケモンたちも、公開前のトレーラーではキモさのみが際立っていたような気もしますが、エイパムもベロリンガもリザードンもフシギダネもタブンネもバチュルもネマシュもブルーも皆、愛らしい。もう最高。

 その一方でお話はかなり適当。1つイベントをこなすたびにシーンが進んでいくRPG的な展開は隠しようがなく、行き当たりばったり過ぎる何も考えてない悪役とかも含めてゲーム版『ポケモン』を見事に再現していると言えなくもないが、そこはアレンジしてもいい箇所だったろう。渡辺謙演じるヨシダ警部補の役どころもひどい。ブルー大好きおじさんなことは伝わってくるが、事件の解決に関してはあまりにも役に立ってないのでラスボスなんじゃないかと疑ったほどだ。(以下ネタバレ)

 

 

 

 

 

 

 

 大方が序盤で予想する通り、ピカチュウの正体は姿を消した主人公の父親なのだが(ほかに当てはまるキャラいないしね)、あれだけキャラが濃い父親ならいくらなんでも主人公は気づくと思うんだが。長い間顔を合わせていないことは語られるのだが、少なくとも11歳になるまでは一緒に過ごしていたんだし…。そこまで断絶した家族だったのだろうか。あと、ミュウツーがあそこまで万能な超能力の持ち主だったら、そもそも父親の魂をピカチュウに移す意味なくない? 息子を危険に巻き込むだけでは? ていうかこの映画のミュウツーは「じこさいせい」だけでなく「いやしのはどう」辺りも習得してるんだな。『神速のゲノセクト』で配布されたヤツじゃん。レア過ぎ。

 まあいろいろケチをつけようと思えばつけられるんですが、ほんと「ポケモンが可愛い」で全部許されるしポケモン映画としては完璧なので満足です。