漏洩まんが祭り

漫画・ゲーム・映画・怪奇の備忘録と虚無の日記

殺人兵器カラミティ/『高校生無頼控』小池一雄・芳谷圭児

 相変わらず職場にはインフルと風邪が蔓延しており、比較的忙しくない時期とは言え、ほぼ業務がストップしてしまっている。おれも不思議なことに真面目に働く気がまったく起きない。せめて熱でもあれば、家で雪見だいふくを食べたり映画秘宝を読みながら寝て過ごせるのに…。
 調べてみたところ、風邪を引くのにいちばん手っ取り早い方法は「鼻クソをほじること」らしい。多かれ少なかれ菌の付く機会が多い指先を使い、粘膜を通じてダイレクトに菌を体内にお届けする最も効果的な手段、それが鼻クソほじりというわけだ。さっそく実行に移し、どうせなら効率的にやったほうがいいだろうと、両手で両の穴を同時にほじり続けたものの一切風邪をひくことは無く10数年が経過、今では街の人気者「ツインドリラーおじさん」として待ち合わせ場所代わりにされているという。

 


 

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 『高校生無頼控』(小池一雄・芳谷圭児)読む。九州から上京してきた高校生・ムラマサが、過激派リーダーとして指名手配されている兄を探すついでにレイプをくり返しつつ全国を放浪するマン遊記。連載当時(70年代初期)としては異例の累計100万部を突破した大ヒット劇画である。
 ムラマサは口先三寸の詐欺まがいやキセル乗車で旅費を確保し、出会った女性キャラほぼ全員とラブタッチ(交尾)まで持ち込むというロクデナシで、正直な話、読んでいて相当ムカつくタイプの主人公である。別に漫画のキャラクターが詐欺をやろうが強姦しようが目くじらを立てることは無いのだが、ムラマサの場合は「こいつは一生この調子で、うまく世渡りしていくんだろうな」と思わせてくれるのでイラッとくる。
 ムラマサは剣道の達人であり、たいていの暴力沙汰はクリアできる。頭の回転が速くハッタリも効き、法律にも詳しいため舌戦で負けることはほぼない。老若男女問わず、自分の魅力を相手に最大限アピールする術を心得ており、どんな人間の信頼も勝ち取ることができる。性豪でテクもすごい。あの手この手で相手の意思をコントロールし、屈服させ、自分の都合のいい方向へ持っていくことができる。原作者と同じ完全なサイコパスだよ!
 作中にはわりと可愛い女性キャラも多く出てくるが、95%くらいの確率でムラマサに犯されるので「そんな奴の言うこと聞いちゃダメだーッ!」と絶叫しながら読んでいる。こうしたムラマサへの嫉妬は作中に出てくる「冴えない男ども」の反応と同じなので、これまた腹が立ってくる。マジで誰か、一度こいつを痛い目に遭わせてくれ!