漏洩まんが祭り

漫画・ゲーム・映画・怪奇の備忘録と虚無の日記

タイムベント/『悪役ブルース』梶原一騎・峰岸とおる

 正月休みはガッツリ取ってしまったし、近年まれに見るレベルの正月ボケをかましているのでシンプルに労働が滞り、大変なことになっています。この日記書いてるのも実際は14日だしな。年明けの1週間はガッツとエッチでがんばりました。

 

 6日は新年会。友人宅に集まりボードゲーム・カードゲームの卓を囲み、中華屋で餃子食って解散、というここ数年繰り返している美しい流れです。今年は「私の世界の見方」というゲームをやりました。

tendaysgames.shop

 

 これは「お題カード」と「単語カード」を組み合わせて、手軽に大喜利ができるというゲーム。お題カードには無数の穴埋め問題が書かれており

「もうすぐ40になる私は、大学時代“歩く〇〇”と呼ばれ、一目置かれていた」

「メンバー紹介! ギターのタク! ベースのケン! 〇〇のジョージ!」

みたいな文章が書かれております。それに対し、穴を埋めるように事前に配られた単語のカード(「こけし」「穴」「カリスマブロガーの影響力」「歯周病」等)を出していきます。センスと運と知略がイイ感じにバランス取れている。温泉宿で酒を飲みながらやるのに最適。政治闘争なども基本的にこのゲームで勝負つけてほしい。

 


 

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 『悪役ブルース』(梶原一騎・峰岸とおる)読む。空手家からヒールレスラーに転向した主人公を通して悪役の生きざまと矜持を描く(予定だったと思われる)作品で、前半のアメリカ編、後半の日本編に大きく分けられる。

 空手大会でうっかり相手の眼球を潰してしまった主人公・風吹純也はアメリカに渡り凶悪覆面レスラー・ミスター0(ゼロ)に師事。闇の格闘技大会に出たり、父親を悪役呼ばわりされて立つ瀬がないミスター0の家族とのあれこれがあったり、美形ライバルのアポロが登場したり、謎の親切おじさんが新たな師匠になったり(マスクを脱いだミスター0であることは読者にバレバレ)、前半のアメリカ編は展開盛りだくさん、「悪役の悲哀」もそれなりに描かれていて面白い。吹雪がマスクマン「ミスターカミカゼ」となってデビューするのだが、「神風」と額に書かれたマスクがハチャメチャにダサい点を除けば佳作である。

 後半の日本編になるとタイガーマスク、アントニオ猪木といった実在レスラーたちが登場、主人公の吹雪もラッシャー木村、アニマル浜口、寺西勇ら「はぐれ国際軍団」と組んで日本プロレス界にデビュー。まさに夢の展開!! …と言いたいところだが、アメリカ編と比べて明らかに精彩に欠ける。というかラッシャー木村を始め実在レスラーたちのキャラがあまりにも立ちすぎていて、7巻以降は完全に作品を乗っ取られており、アメリカ編の主要キャラのミスター0とアポロはすっかり忘れ去られている。半端なギャグ描写も取ってつけたような雰囲気しかなく、『悪役ブルース』じゃなくて「がんばれ! ラッシャーくん」とかそういうタイトルに変えたほうがしっくりくる内容であった。最終回はアニマルがアントニオ猪木にしびれ薬を飲ませたり、寺西がタイガーの素顔を撮影したりしたのち「日本プロレス界に激動の時代来たる!」とかいうアオリで〆られます。なんだそりゃ。