「今まで人が見向きもしなかったような場所に広告を出して、年商ン十億！」みたいな番組をぼーーっと観ていた。世の中にはついつい目をやってしまうスペースがあふれており、そーいう場所に目を付けて広告を出すことでなんかすごい効果があり、従業員もすごい増えたし年商もすごいのだという。
これが行きつく先は筒井康隆の『にぎやかな未来』のような世界にしか思えないが、ゴミカススペースが大金に結びつくというのは夢がある話でよいですね。おれは「Jアラート」に広告出したらいいんじゃないかと考えています。寝た子を叩き起こすアラート画面を覗いてみたら「え？ この状況から入れる生命保険があるんですか!?」みたいなの。最高じゃないですか！ そう妄言を吐きながら呵々大笑し、介護人をグーで殴る父の姿を見つつ、あふれでる涙を抑えきれずにいた私であった。
『ヌードルヘル』（Kindle自費出版）。ラーメンを題材にした漫画だが、ラーメンそのものではなく「ラーメンに群がる人々」を題材にしている。ラーメンの味…化調がどうだとか、麺がツルツルシコシコ、シコシコ、シコシコと来てああ～！ というような描写は一切ない。グルメ(？)漫画としては異例の短編オムニバス。
ヌードルヘルの名の通り、話はいつしか「地獄に堕ちちゃったけど、ラーメンが食べたい女の子」の話にシフトする。死んでも食べたい辛玉ラーメン！ 死んでもズゾりたいもちもち麺！ ゴマもたっぷり麻辣担々麵！ ああ。食いてぃ。
