新刊がガキの使いのような刷数しか出してもらえず、怒り心頭のジャッカル佐崎さん。発売日以降、どこのネットショップを探しても品切れなので本当に発売されたのかと心配になり、街へ出てみたが「山積みというほどではないがチラホラ見かける」程度には流通しているようだった。行きわたっているのか大コケしているのかもよくわからなかったが、新刊をムシャムシャ食べる謎の痩せた犬が全国に大量発生していると思い込むことですべての問題を自己解決し、その日は安らかな気分で眠りにつき、そのまま目覚めることはなかったという。
チンギスハンだのデーモン閣下だのがTLを賑わせていた頃、「昔は『やっぱ! アホーガンよ』ですら許されていたっつーの!」などと言っている人をちらほら見かけた。閣下はバリバリ肖像権があるし、チンチンはとうに死んでる蛮族だし、アホーガンは「ア」が付いてるしそもそも許されてるのかどうかも不明なので、この三者を一緒くたに扱うのは雑過ぎる気もするが、まあ「有名人を使ってやりたい放題やった漫画」の代表格として『アホーガン』が真っ先に上がるのは納得だ。
『やっぱ! アホーガンよ』はコミックボンボンに連載されていたギャグ漫画。プロレスラーのハルク・ホーガンをモデルにした“アホーガン”が、下品でエッチな騒動を繰り広げるだけの壮絶偏差値作品で、とにかく生殖器と大便の登場率が異常であった。むろん、作者の柴山みのる先生は下ネタプロレス漫画だけを描いていたわけではなく、『タンク・タンクロー』のリメイク作品『少年刑事スーパータンクロー』だの、正統派の相撲漫画『どすこ~い!勝五郎』だのを描いたりしている。
そんな柴山先生がデラックスボンボンで連載していたのが、『アホーガン』とまったく同じ文脈でやりたい放題やっていたオゲレツ相撲漫画『ごっちゃん! 若貴ブラザーズ』であります。この連載が終わった直後にボンボン本誌で『勝五郎』が始まった辺り、少年ジャンプで『大相撲刑事』が打ち切られた直後に『力人伝説』が連載開始したのが思い出される。
さっきまで『ごっちゃん! 若貴ブラザーズ』全エピソードガイド的なものを書いていたのだが、最終話は単行本未収録なのでどうやら国会図書館まで行かなければならなさそうなのと、あまりにも話がくだらなさすぎてメゲてきたので頓挫した。基本的には相撲界の新鋭、みんなの人気者の“貴穴田”こと「貴ちゃん」と、貴ちゃんのお兄ちゃんだけど人気はイマイチの「若ちゃん」が下品でエッチな騒動を毎回繰り広げるだけの話です。初期は若ちゃんがクソバカのボケ役で、ウンコを漏らしたり屁をこいたりゲロを吐いたりしていたのだが、後に貴ちゃんも肛門を見せたりチンチンで池の水を吸い込んだり占い師に洗脳されたりとアホ化が進み、兄弟でやりたい放題だった。 みんなも読んで相撲協会を応援しよう!(適当)
偏差値が虚の見開き