漏洩まんが祭り

漫画・ゲーム・映画・怪奇の備忘録と虚無の日記

冷凍怪人どぶねずみ作戦!/「限界しりとりmobile」

 「♬お~れ~はセックス~ セックスカウンセラ~ ずいきで作った性道具~」仕事納めという概念の無いまま年末年始を迎えひとり労働を続けるジャッカル佐崎さん、『仮面ライダーX』エンディングの下品な替え歌を誰もいない職場でがなり立てながら作業していたが寒さと孤独、従来の怠け癖のせいでとくに仕事ははかどらなかった。「♬鉄よ~り硬い~、女陰(ほと)より長い~」気持ちよく唄っているうちに気分も盛り上がり、スピーカー音量60%くらいでYoutubeを流していたところ(プレイリスト名:和製プログレ)知らん人がドアをバッと開いて顔を出し、こちらの顔を確認したと無言で引っ込んでいったので怖かったです。たぶん管理人か警備員。その後七不思議の1つ「戦慄! ひとりで人間椅子を聴く中年男性」として語り継がれることになったと聞きます。まあそんな感じで今年もがんばりましょう。

 


 

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 なかなか時間が取れず、クリスマスに買った『デスストランディング』もプレイできていない。スマホゲームの正月イベントを確認するので精一杯。そんな中、「限界しりとり」はちまちまプレイを続けております。

 要は文字数がランダムで設定される、時間制限付きのしりとりです。

 文字数というシンプルな制限1つで、ここまでしりとりがエキサイティングになるというのは目からウロコであった。濁音・半濁音はそのまま使わないといけないルールなので、「る」や「ぬ」よりも「ず」とか「ぐ」で回されるほうがキツかったりする。「ず」で始まる7文字の言葉とか、意外に出てこないもんです。ランクマッチはSランク以上になると普通に修羅ってくるので知り合いとフレンド対戦でぬるく遊ぶのがオススメ。

 

不滅合体走る首/『将太の寿司2 World Stage』

 12月はクソヤバい速度で進んでいる気がする~! 何も終わってないのに時間だけが過ぎていくのでゲロ吐きそう~! その一方で「ヤレヤレ、今年もいろいろあったな~」と思い返しつつゲロを吐いております。びっくりニュース満載でしたねぇ2019年。ゴーンが変装したり、ゴーンの変装が簡単に見破られたり、ゴーンの変装を支持した弁護人が名前を出したり、「すぐばれる変装をあえて行った余裕綽々なゴーンの態度」とゴーンが持ち上げられたり…。ゴーンに始まりゴーンに終わった令和元年と言っても過言では無いですね。ゴーン以外ではなんだっけ。あれか。ラッスンゴレライが流行りましたね。あとは特に無いかな。よいお年を! 全員死ね!

 


 

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 『将太の寿司』が読み放題のKindle Unlimited、当然ながら『将太の寿司2 World Stage』も読み放題である(『ミスター味っ子2』は頑なに読み放題にならない)。この『将太2』はいわゆる2世モノ。主人公は当然、関口将太の息子である将太朗…はサブの位置にとどまり、実質的な主人公は佐治安人の息子である佐治将太である。なんで同じ名前付けたの? ヤバくね? あと奥万倉くんの息子、木下藤吉の息子、マグロ哲の息子、紺屋碧悟の息子(なんで?)なんかも登場する。
 個人的には『将太の寿司2』、前作よりも相当に面白く感じた。「世界のSUSHIが日本の寿司に殴り込みをかけてきた!」という舞台設定には面食らうが、そのおかげで寿司の利点と難点がはっきりと浮かんできたのは確かであるし、めんどくせ~泣き芸が鳴りを潜めた一方で「軽いギャグ」と「アクの強い登場人物」が絶妙なマリアージュを奏でている。特に『将太』前作ではまったく出番がなかった女性陣は出番も多く魅力的だ。息子を自分と同じ漁師に育てた結果、早死にさせてしまった意気消沈している名漁師に、うまい寿司を作って自信を取り戻してもらおうぜ! というエピソードでは「君たちの誠意は伝わった! だが、寿司はうまいとは思わん」という身もフタもないセリフを当の漁師に言わせたりしているのも個人的には好きだったりする。
 寿司漫画を描き続けてきた作者だからこそ描ける、寿司への苦言、そして未来への展望。それらをイヤミなく、エンターテインメントの文脈で描いた傑作である。

怪奇蜘蛛男/『将太の寿司』

 日曜は惰眠をむさぼることに決めているので、いわゆるニチアサ枠には縁のない生活を20年くらい続けてきたが、『仮面ライダー01』は録画してちゃんと毎回観ている。「2クールで終わらすの?」みたいな感覚に陥ってしまう詰め込みぶり、脳天気の皮を被ったシビア過ぎるロボット生死観など、令和という時代の幕開けにふさわしいデタラメな娯楽野心作だと思います。

 で、ゼロワンつながりなのか「東映特撮YouTube Official」でキカイダー01を毎週放映しているのだが、これがまた一言で言えば「キチガイ」としか形容できない大傑作であった。ついでに『仮面ライダーX』『特捜ロボジャンパーソン』もこちらの東映オフィシャルで観ているのだが、意図しているのかいないのかさっぱりわからない爆笑シーンの充実っぷり、そして男女問わずフェロモン垂れ流しまくりの役者陣の熱演っぷり、連携を取るつもりがいっさい見られない脚本家たちのおらがおらがテイスト狂演っぷりにすっかりやられてしまった。この3作が濃ゆ過ぎるため『光戦隊マスクマン』『仮面ライダーアマゾン』等は観られずにいる(トンチキ摂取が致死量オーバーするので)。

 昭和50年代生まれの身で「怪獣図鑑でしか見たことがなかった」往年の特撮ヒーロー番組を実際に視聴してみると、想像以上にトンチキかついい加減であり、想像以上に熱いことに気づかされる。世の中の創作物、「本気」より強いものは無い。

 


 

 ようやくKindle Unlimitedでも『将太の寿司』が読み放題になったので一気に読んでしまった。

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 作者である寺沢大介先生のヒット作『ミスター味っ子』は類稀なるバランス感覚で、ジャリグルメコミック&アニメの金字塔たるべき地位にまで登りつめたが、もう1つの代表作である『将太の寿司』、これがまたなかなかにヤバい。
 作中で披露される寿司自体はなかなかに美味そうである。将太のライバル、同僚、先輩といった周囲の人々についてのドラマもしっかり描かれており、長期連載にありがちな「捨てキャラ」が存在しない(笹寿司四包丁の女除く)。その一方で、いくらなんでもやり過ぎな笹寿司の妨害、途中から明らかに悪ふざけが入ってくる審査員の顔芸、話の都合上エビのタマゴやメレンゲを知らないことにされる寿司職人、あと「泣き」に特化しすぎたために寿司の味と直接関係なくなった過去エピソードといった難点もチラホラ見えてくる。見えてくるが「まあ、それもアリだな!」という謎の高揚感ですべてを納得させられてしまう。なんたることか。もはや寿司の暴力。バイオレンスオブフレッシュフィッシュである。ガタガタ言わずに全巻読んでくれ! エンターテインメントのみで構成されたうまみ調味料のごとき濃味に、いらん雑味がピリリと効いて最強に見える。しかしコイツら本当によく号泣するよな。「皆さんが号泣することを見越して、あえてシャリを薄味をしておきました!」「なんと! 涙と鼻水だけで絶妙な塩気が効いている!」柏手パアン

先生たちが変だ!学校は怪奇がいっぱい/『テリファイド』

 「韮」の字が嫌いだ。

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 いや、嫌いってほどでもないが、初見ではスルーしがちだけどよくよく見ると「お前それでいいんか」と一言物申したくなる違和感は凄い字だと思う。たぶん地面からニラが生えているワシャワシャ感を表したんだろうなということはわかる。わかるけど、横棒多すぎない? 地面からピンとそそり立つ様を2本の縦棒で表現し、密集している様を多数の横棒で表現。地面そのものはいちばん下の長い横棒で。草冠の形状自体もワシャワシャ感に一役買っている。理屈の上では完璧なデザインだ。完璧だが、それはそれとしても「横棒多すぎない?」という疑念が消えることはない。肛門に入れたくない形状の漢字トップ20位には入ると思う。(以上です)

 

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 ホラー映画『テリファイド』、ネトフリで観る。

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 ブエノスアイレスにある住宅街の一角で、奇妙かつ暴力的なポルターガイスト現象が起きていた。壁にガンガン顔面をぶち当てられたり、全裸の中年男性がベッドの隙間から這い出して来たり、子供の死体が歩き出したり…。こりゃ一般人の手には負えねえと感じた警官のアンちゃんと監察医のジイちゃんは、超常現象研究を専門とするバアちゃんとその助手のオッちゃんを引き連れ、もはや幽霊屋敷と化した家で一夜を過ごすことにしたのだが…。

 と、いう最低限のあらすじを頭に叩き込んでおかないと、なにがなにやらよくわからなくなる難解な映画。視点と時系列が頻繁に変わるうえ、セリフもちゃんと聞いておかないと「あ、あいつら付き合ってたんだ?」とか「さっきの人まだ生きてたんだ?」とか、わりと根本的な人間関係のつながりすら把握できなくなる。
 怖いか怖くないかで言えば、まあバチクソに怖い。ただ、前述のわかりにくい部分に関しては観客をケムに撒くため等の理由で意図した演出ではなく、詰め込み過ぎによる説明不足から来たものなんやなあ…というのがだいたい察せられる(話自体は怨霊ものに見せかけた「異世界からの侵略」テーマである)。この微妙な難解さを作品の味と取るかノイズと取るかで評価が分かれそうだ。異形番長のギレルモ・デル・トロが本作のリメイク版をプロデュースするらしいので、未見の人はそっちを待ってもいいかもしれませんね。

www.netflix.com

無情!暴走する正義!!/『Fit Boxing』

 ブログを2年間続けた結果、やはりウケるのは退職エントリだなと判断したジャッカル佐崎さん。肛門日光浴で日焼けした蟻の門渡り部分の体色変化を克明に記録し続けていたが、上司に咎められたあげく45年間勤めていたエニックスを強制退職させられる羽目となった。横暴ここに極まれり。スクエニは謝罪せよ! ついでにドラクエ新作は『ロリータ・シンドローム』とコラボせよ! あと『ユア・ストーリー』の制作会社が倒産したからDVD・BD発売がうやむやになってこのまま幻の作品になるかもしれないってウワサは本当? などとスクエニ本社前でがなり立てるジャッカル佐崎さんを最上階から見下ろしつつ、一言「ザキ」と呟く堀井氏。とたん佐崎さんは白眼を剥き、ばたりと倒れ伏して動かなくなった。

 薄曇りの冬空を貫いて、日はさんさんと照り続ける。絶好の肛門日光浴日和であった。

 


 

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 ポキモン剣盾は無事やることが無くなってしまったので『Fit Boxing』に専念する日々が帰ってきた。いやね、ここ2カ月くらいプレイしているんですよ。ちょうと『リングフィットアドベンチャー』が発売されたくらいの頃に、どっちを買うか悩んだ結果、ボクシングの方を手に取りました。ウチの奥さんはアドベンチュアのほうに興味持ってるので、年末くらいまでにこちらも手に入れられればいいんですが。

 

 『Fit Boxing』はかなりストイック、拳を振るってワンツーワンツーする様を声優の皆さんに応援してもらえるという作り。基本パンチを打つだけだから狭い部屋でもプレイできて安心! とか思っていたら、プレイを続けていくうちにステップだのスウェーだのといったボクシングテクニックも出てきて、同人誌だのDVDだのが積み上げられた居間で遊ぶにはちょいキツいというか、最低限の片付けが必要になってきました。でもやっぱアレやね、原稿が行き詰まった時とかも、無心になって拳を振るうとリフレッシュした気になれますやね。疲れ果てて腕も上がらなくなったりするけど。

 現状、1kgたりとも痩せてはいないのだが、筋肉がついてイーブンになっていると解釈しておきます。

 

gigazine.net

帰ってきたひげ船長!/『ドクター・スリープ』

 11月は労働したり、文学フリマの原稿を書いたり、ポケモンしたり、大洗に行ったりしてるうちにすぐ終わってしまった。ブログも気が向いたら書くか~と思いつつダラダラと過ごしていた先日、夢枕に中曽根元首相が現れ「墓まで持っていくつもりの真実だったが、今こそ君に教えよう」「ロンのことは頼んだ」「黒人は知的水準が低い」等のメッセージを託してくださったため発奮、拙文を通じてこの世の真の姿を皆に伝えるべく、こうしてバリバリと書き連ねているわけである。あれは本当に中曽根氏だったのかという疑問はあるが、「まあしょの~」「貧乏人は米を食え」「感動した!」「噛まない?(AIBOを見て)」等の総理ジョークを連発していたので本人だと思う。それか誇大妄想狂のすごい下級霊。

 


 
 映画の日なので『ドクター・スリープ』を観てきまんた。

 スティーヴン・キング『シャイニング』の続編であり、ホラー映画専門のジャンル監督、マイク・フラガナンが脚本とともに手掛けている。キューブリックが監督した映画『シャイニング』は今なおその“輝き”が褪せないまごうことなきカルト傑作だが、キング本人がこの映画化を気に入っていなかったことは映画マニア・ホラーマニアの諸氏がご存知の通り。
 「『スタンド・バイ・ミー』『ショーシャンクの空に』と言った非ホラーを除けば、キング原作の映画にアタリ無し」と言うのは、ある時期までは世界中の映画ファンの共通認識であった。『シャイニング』と言う快作を無視してまでそう言われ続けていたのは、この「原作者の逆お墨付き」が影響していた可能性もなくはないと思う。いや。そうでもないか? 『ペット・セマタリー』とか『クリープショー』とか、ホラーでもわりと面白いのはじゅうぶんあったしな~。もちろん現在は『ミスト』『IT/“それ”が見えたら、終わり』の大ヒットによって、「キングホラー=ズッコケ」の数式は完全に過去のものとなった。

 で、映画『ドクター・スリープ』。原作小説版『ドクター・スリープ』は、当然ながらキューブリック版『シャイニング』の設定はガン無視で書かれているのだが、映画版『ドクスリ』はキュー版『シャイ』の続編という立場を取っている。前作で印象的だった数々のシーン…バスタブの女幽霊、ホテルの廊下に佇む双子、血しぶき溢れるエレベーター、雪降り積もる巨大迷路、亡霊バーテンと語らうバー等々といった要素はすべて取り入れられている。同時にキングマニアでホラーマニアの監督らしく、過去のキング作品にまつわる小ネタもあちこちに隠されており、映画と小説の両方で高い評価を得つつも“分離”した状態が長年続いていた『シャイニング』という作品の続編としては、ほぼ完璧に近い回答ではないかと思う。

 ただこの作品最大の欠点は「ホラーではない」こと。恐怖演出は数々のホラー映画を手掛けてきた監督とは思えないほど凡庸な「心音ドックンドックンからのビックラかし」がひたすら繰り返されるばかり。そもそも物語の大筋からして「正義の超能力者が悪の超能力者軍団をやっつける」というものだし、前作の舞台オーバールック・ホテルの出し方も相当に強引だし、映画『シャイニング』のショッキング・シーンを大サービスで盛り込みまくったせいで本作独自のビジュアル感がまったく感じられないし…。原作、映画への目配せが過剰過ぎて滑ってしまった感は否めない。嫌いにはなれないが、特に面白くもない続編でした。やっぱ原作者がブチ切れるくらいの映画のほうが…。

負け犬の子/『デモンエクスマキナ』

 【宣伝】先月末からコツコツとお原稿やってた、11月24日(日)文学フリマ東京の新刊が無事入稿完了しまんた。今回はホラー特集!

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c.bunfree.net

 表紙は村長氏が「ひばりホラーっぽく」という我々の雑な依頼を完璧にビジュアル化してくれました。誰も知らんクソホラー映画のキャラをこんなにかっこよくデカデカと描いている理由は謎ですが。内容についてはまたそのうち。おれはブログで書くつもりだった「『ブラック・ミラー』全話リスト」「『異形コレクション』これだけは読め!」「性器大作戦」などを書きまんた。後者は4年近く温めていた原稿で、特撮特集号か性器特集号でしか掲載できないなと考えていたので今回のテーマは良いタイミングでしたね。

 


 

 最近、ず~~~~っと飽きずにちまちま遊んでるゲーム…『ボーダーランズ3』だの『Dead by Daylight』だのも放ったらかして遊んでいるのがSwitchの『デモンエクスマキナ』なんですよ。『アーマードコア』のスタッフが作った空中・地上縦横無尽のロボットアクション。

 おれは『アーマードコア』はぜんぜんやったことなくて (『V』に関してはファミ通Xbox360の特集を読んで「これめっちゃ面白そう!」と大期待していたにも関わらずアノ出来だったのでその後もハマることがなかった)、ロボアクション自体も『バーチャロン』を齧ったくらいの超初心者だが、この『デモンエクスマキナ』に関してはだいぶウマがあったのか、長く遊ばせてもらっている。カスタマイズ用のパーツやアタッチメント集めをちまちまこなしております。

 瀕死に近いおっさんの動体視力でもギリギリついて行ける絶妙なスピード、腕前をカスタマイズで補える絶妙なバランス、有名ロボアニメの二次創作ギリギリを突いた絶妙なリスペクト(主に声優面)等、あらゆる要素が奇跡に近いレベルでうまいこと成立している傑作である。ここ1、2年くらい、ロボットアクションに裏切られっぱなしでささくれだった心にスーっと沁みました。